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あはき

【経絡治療対談――基礎理論の統一化を図ろうとする動きがある今】第4回・中医学の対抗軸として日本伝統鍼灸の確立を

投稿日:2021年7月25日

第1回】【第2回】【第3回】【第4回】

 昭和に生まれた、日本の伝統鍼灸である「経絡治療」。経絡を重視し、脈の変調を整えて、身体を根本から治す。その基本原則に今こそ立ち返らなければならない――。そんな危機感から一度は袂を分かった岡部系の経絡治療学会と井上系の日本鍼灸研究会が連携を決意、現行の教科書の読み直しを共同で行い、経絡治療における基礎理論の統一化を図ろうとしている。

 経絡治療学会会長の岡田明三氏(写真右)と日本鍼灸研究会代表の篠原孝市氏(同左)が、ともに危機感を持つのは、中医学の台頭だ。中医学に対して、日本独自の鍼灸をどう打ち出していくべきなのか。今後の活動について話してもらった。(鍼灸ジャーナリスト・山口智史)

世代を超えたタブーなき議論が必要だ

――「今、学校で使われている教科書『東洋医学概論』の見直しから共同でやっていく」とのことですが、どういった点に問題がありますか。

岡田 なにしろ、現代中医学がベースになっていて、日本語になっていませんからね。「疏泄」などという用語が平気で使われており、読むほうも何か分かった気になりがちですが、『素問』『霊枢』『難経』のどこにもそんな言葉はありません。
篠原 現代中医学の用語や概論書は、中国伝統医学の20世紀後半という時点の実情を反映して作られたもので、世界標準というわけではありません。教育のおおもとである学校の教科書が、現代中医学の焼き直しになっているのは、非常に問題だと思います。

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