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連載

連載『汗とウンコとオシッコと…』207 「復」反応

投稿日:2021年11月10日

 冬が来たと思えば秋が戻った。本当にややこしい季節だ。11月初頭に金木犀が甘い匂いを漂わせ、桜が狂い咲きする所もあるほどに、春と秋が混在している。人の動きも同じだ。コロナ禍の抑圧の反発で木気を爆発させ行動する人、まだまだ肺気を収斂させて行動範囲を狭くする人など、ここでも春と秋の発生と収斂の混在が認められる。
 人の病は腰痛や肩甲骨の上角の筋が収縮して頸まで及ぶものが多く、血管が弛緩して発痛物質を漏らして局所的に浮腫みを作り化熱している場合と、単に浮腫んで怠さや引き攣りを訴えていることが多い。これも春と秋の混在でもある。

「先生。俺、10月半ばにヘルペスになってね。顔と腕と背中が痛いんですよ。医者に診てもらって薬を出されて、持続性の痛みは無くなったんですが、忘れたころにピーンと痛みが来るんです。どうにかなりませんか」
と、20歳のがっしりした男子大学生が来院していた。クラブチームで野球をやっているという山崎君だ。

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