烏谷昌幸 著
講談社現代新書 990円
誰もが陰謀論とは無縁ではない……ようだ。政治家の不祥事に接した際、「みんな悪党で私腹を肥やす連中だ」と思ったとして、これなど陰謀論的思考といえると著者。そして、SNSの普及に伴って、この10年ほどで事態は大きく様変わり。誰もが容易に陰謀論に触れられ、個別バラバラだった陰謀論がネット上のコミュニティーで集約され、遂には現実を凌駕するようなケースさえ生まれてきたと。
今や身近な問題ともいえる社会や政治の分断と陰謀論がどう関わっているかなど、気鋭のメディア研究者がその正体を明かす。