酸の味には、集まらせる力、
甘の味には、緩める力、
苦の味には、堅く引き締める力、
鹹の味には、軟らかくする力があります。
岐伯
「病の時には、状況に合わせた味の食べ物を選んで食べれば、それぞれの味が持つ力によって治療することができます」
王様
「食べ物で病の治療をするのか? 薬があるのだから、薬を飲めばいいのではないのか?」
岐伯
「いいえ、薬と食べ物はどちらも口から体の中に取り込みますが、薬は邪気を攻撃するものであり、食べ物は精をおぎなって体を強くするものです」
穀物は、栄養となり、
果物は、穀物の作用を助け、
家畜の肉は、充たして強くし、
野菜は、より充実させます。
季節や病の種類によって、適した味のいろんなものを食べるのがいいです。
【連載執筆者】
かしはらたまみ
あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師
自身の子どもに東洋医学の概念を伝えるため「絵本」という表現を選択。色粘土を使った独自の手法で絵を描いている。これまでに『陰陽五行 まわるき』『おなかがいたくなるまえに』を自費出版し、ブログで『やわらか黄帝内経』も連載。絵本の購入はネット通販サイト・BASE「やわらか東洋医学」から。