小池 靖 著
立教大学出版会 3,080円
「カルト」も「セラピー(心理療法)」も人の心に働きかけるもの。そして、宗教とセラピーの結びつきには長い歴史がある。現代、セラピー文化はメディアや公共圏に広がり、自己の感情の優先や、自己実現、コミュニケーション論と様々なメッセージで語られ社会に影響を与えている。
さて、グローバル化、経済重視に向かう動向においてセラピー文化は潮流に沿うものか? セラピーの歴史や宗教化、メディアにみるスピリチュアリティ、ネオリベラリズムとの親和性など「こころをめぐる知」の変遷をたどる。