「いつも頑張っている方をサポートしたい」。思いやりと情熱を込めて語るのは、鍼灸師の清水萌恵先生です。まだ幼い息子の達真くんと一緒に鍼灸の出張専門で活動中。開業して、ちょうど1年が経ちました。
中学・高校時代、バスケットボールに打ち込んできた清水先生。元々は、部活動顧問の教員や、競技の選手生命を支えるスポーツトレーナーを目指していたそうです。高校の部活動でアキレス腱を痛めた際に、鍼灸整骨院でお世話になった経験から鍼灸にも意識を向けるようになり、教員と鍼灸師両方の資格が取れる大学に進学。卒業後は鍼灸整骨院に就職し、結婚を機に訪問型の治療院に転職してからも修行の日々で、当初は独立の願望はなかったといいます。一昨年に息子が生まれ、同じ年に病気で母が他界。生と死に直面し、これからどうしたらいいのか、自分の生き方について向き合ったことが開業のきっかけになりました。
出張専門で、例えばどのような施術を行っているかというと、企業で経営会議中の従業員に施術しているとのこと。コロナのこともあり、オンライン会議中のことかと思いきや、オフィスの会議室にて希望者の方に順番で回って施術をしているそうです。清水先生は、「こんな真面目な会議中にできるのか、と社員の皆さんは正直戸惑っていたと思います。約2時間の会議中、人数が多いときは会議出席者30人中20人以上に、同時に施術したこともあります」と話しました。今の時代、身体の不調を抱えながら仕事を頑張り、無理がたたってしばらく休まないといけない……という方々が多いので、鍼灸施術により身体を整えることで少しでも疲れを軽減し、パフォーマンスの向上を促したいとのことです。
原点でもある教員になるという目標についても、年内に非常勤講師として保健体育の授業の担当を予定。「鍼灸師ならではの視点で、健康について話したい」とか。「人々が将来世代や世の中についても自分らしく思いやれるように、心と身体を元気にして応援していきたい」と目を輝かせました。
清水萌恵先生
平成29年森ノ宮医療大学医療技術学部鍼灸学科卒、同年はり師・きゅう師免許取得。同年、中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)取得。27歳