鍼灸柔整新聞

令和4年度療養費改定 柔整は明細書発行義務の加算など

改定率0.13%で、柔整・あはきともに実施

 柔整・あはき療養費の「令和4年度料金改定」の内容が決まった。厚労省が5月末に関係通知等を発出し、一部を除いて6月1日から適用される。改定率はいずれも0.13%だった。(3面に疑義解釈Q&A)

 柔整では、3月末時点で実施が決まっていた「患者ごとの償還払いへの変更」に加え、往療料の距離加算の減額と明細書発行体制加算の新設が決定した。往療では、距離が4km超の場合、150円引き下げられて2,550円となった。

 明細書発行体制加算は、施術内容の透明化や患者への情報提供を推進するとともに、業界の健全な発展を図る観点から今回創設された。料金は13円で、患者から一部負担金を受ける際に無償で明細書を発行した場合に算定できるが、同月内において算定は1回のみ。

 また同加算は、施術所が「明細書を無償発行できる体制」である点を評価して支給するものと位置付けており、①明細書発行機能のあるレセコンを使用、②常勤職員3人以上、の2点を満たした施術所である旨を、あらかじめ地方厚生(支)局長に届け出ることが必要となる。併せて、施術所内に無償で明細書発行を行う旨の掲示をすることも条件としている。

 さらに、施術所の負担に配慮し、患者の求めに応じて明細書を1カ月単位でまとめて発行することも可能としており、この場合は、施術日ごとの明細(療養費の算定項目が分かる内容)が記載されている必要があるとしている。

 なお、「体制」が整っていない施術所については、患者から求められれば、明細書を交付(有償可)しなければならないとする従前どおりの対応が示された。

あはき、施術メニュー中心にアップ

 あはき共通では、施術報告書交付料が20円増の480円となった。はり・きゅうは、初検料1術が1,780円(10円増)や電療料加算が34円(4円増)といった料金引き上げとなった。あん摩マッサージも、マッサージと併施した場合の温罨法が125円(15円増)に上がるなどした。また、往療内訳表の様式に、出張専門かどうかを問うチェック項目が今回追加された。

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