病院でちゃんとやってよ
小原周子 著
双葉文庫 759円
「うちの母は絶対に治るんだから、ちゃんと病院が歩けるようにしてよ!」。現実から目を背け、介護従事者を召し使い扱いし、自分勝手な希望を押しつける患者家族が今日も続々とやって来る――。 物語の主人公、大八木新菜はリハビリ病棟で働く看護師である。激務のうえに、わがままな患者、無責任な患者家族に悩まされる日々。「退院したら誰が看るか」でもめる家族、「母を元通りにするまで帰すな!」と威張り散らす息子。そこには壊れた家族関係が浮かび上がる。現役看護師が描く、リアル介護病棟小説。