日本人の病気と食の歴史
奥田昌子 著
ベスト新書 990円
縄文時代から平安時代、医術もまじないも「科学」だった。鎌倉時代から安土桃山時代には「食べて健康になる」思想が広がり、「天下取りのカギ」は健康長寿だった。そして江戸時代、太平の世に「食養生」が花開く。明治、大正に「和食を科学する」時代が始まり、昭和から現代にかけた和食の「改善」が新たな病気をもたらした。日本人はどんな病気になり何を食べてきたのか、なぜ長寿になったのか。予防医学に携わる医師である著者が、日本人の誕生から今日までの「食と生活と病気」の歴史を振り返る。