鍼灸柔整新聞

今日の一冊 僕は偽薬を売ることにした

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僕は偽薬を売ることにした
水口直樹 著
国書刊行会 1,980円

 睡眠薬依存症の減薬に代替品として「偽薬」が役立つかもしれない。偽薬を与えることで「薬を飲み忘れた」と主張する認知症患者を安心させられるかもしれない――。薬学系の大学院を修了し、製薬会社の研究員を経て「偽薬を売る会社」を設立した著者は冒頭のような提案をしつつ、一方で「偽薬には効果があるのだ」とも主張する。プラセボ効果とは何なのか、なぜ「効く」のかを突き詰めていくと科学や科学に依拠する現代医療の限界が見えてくる。科学の申し子が、科学の向こう側を透視する「超問題作」。

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