原田隆之 著
ちくま新書 968円
痴漢は犯罪であり、同時にその一部は「性的依存症」という病気でもある――東京都心のとある精神科クリニックで開かれる「痴漢外来」。「治療」の対象は痴漢だけでなく、過度な性風俗店通い、度重なる浮気など一連の「性的問題行動」だ。「病気だといって責任逃れするな」といった批判もある中で、著者は約10年前から痴漢外来での治療に携わり、通常30%台といわれる再犯率を約3%に抑えているという。臨床心理学・犯罪心理学の専門家の見地から、痴漢常習者に共通する認知の歪み、性的問題行動の実態に迫る。