Q&A『上田がお答えいたします』 保険者はなぜ申請書面の「本人確認」にこだわるのか?
2020.08.07
Q.
柔整療養費検討専門委員会の議事録を読んだのですが、保険者側はどうして患者さん本人によるレセプトの確認にあれほどまでにこだわるのでしょうか。
A.
ご指摘の通り、専門委員会において保険者側は「患者が請求内容を確認することなく署名を行う現状はダメ」として、執拗に「患者が請求内容を確認できる体制」にこだわっていますね。もちろん、 (さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 保険者はなぜ申請書面の「本人確認」にこだわるのか?
Q&A『上田がお答えいたします』 保険者はなぜ申請書面の「本人確認」にこだわるのか?
2020.08.07
Q.
柔整療養費検討専門委員会の議事録を読んだのですが、保険者側はどうして患者さん本人によるレセプトの確認にあれほどまでにこだわるのでしょうか。
A.
ご指摘の通り、専門委員会において保険者側は「患者が請求内容を確認することなく署名を行う現状はダメ」として、執拗に「患者が請求内容を確認できる体制」にこだわっていますね。もちろん、 (さらに…)
連載『汗とウンコとオシッコと…』192 腫れと乾き
連載『汗とウンコとオシッコと…』192 腫れと乾き
2020.08.07
経験が無いくらい、今年の梅雨は長い。例年なら7月末、祇園祭が終わる頃にはうだるような暑さとセミの声で起こされる朝があったものだが、今年はうすら寒く、夕方はヒグラシが鳴き、時折見せる青空には筋雲が浮かんでいる。秋を思わせるような気候だ……。
長期にわたる気圧の低さは、地上にいながらエコノミー症候群のような症状を引き起こす。高張性脱水を形成して下肢の浮腫みや転筋などを生じ、コロナ騒動でのマスク着用で頭だけのぼせて、眼に負担を強い、視力、特に老眼が悪化し、更にはマスクで熱中症のようになる。事実、救急車の搬送数は10倍だとか……。
「先生、今日は二人で来ました~」
来院したのはアラフィフ二人組の女性。細身のやや色の黒い寄木さんと、ちょっとぽっちゃり色白の竹上さんだ。 (さらに…)
連載『医療再考』18 人材不足で見えてくる新しい医療のカタチ―鍼灸院経営はどこまで簡便化できるか
連載『医療再考』18 人材不足で見えてくる新しい医療のカタチ―鍼灸院経営はどこまで簡便化できるか
2020.08.07
本邦の高齢化率は平成30年度の段階で27・7%とされ、近い将来30%を超えると予想されています。限られた人口で経済を循環させるため、特に注目されているのがAIなどのコンピューター技術の活用です。人材を活用するよりもコストが安いこと、ディープラーニングを用いて学習することが可能であること、人的ミスが少ないことなどから、単純で画一的な作業が得意であり、鍼灸治療でも応用が期待されています。 (さらに…)
今日の一冊 記憶する体
今日の一冊 記憶する体
2020.08.07
記憶する体
伊藤亜紗 著
春秋社 1,980円
中途視覚障害者で全盲の西島玲那さんは人と話す際、見えていた時からの習慣で自分の考えを整理するために「メモをとる」。その様はあたかも「見えている」かのようだという。一方、生まれつき耳が聞こえない木下知威さんは、小説や映画、芸術に親しむうちにある種の「音」を感じるようになった。経験と記憶はその人の体をどのように変えていくのか――。視覚障害、吃音、麻痺や幻肢痛、認知症などを持つ11人のエピソードを手がかりに、体に宿る重層的な時間と知恵について考察する、ユニークな身体論。
編集後記
編集後記
2020.08.07
▽コロナ、豪雨、第2波と、一難去ってまた一難の生活が続いていますね。業界でも滋賀の柔整専門学校でクラスターが発生し、弊社事務所のある大阪の複数の養成校でも濃厚接触者が出たと耳にしています。しかも、国のコロナ対策も迷走ぎみで、専門家が慎重な姿勢を求めていたのに、観光促進策「GO TO」が強行されたとか。「ステイホームの次はゴートゥーって、犬じゃあるまいし」とツイッターでつぶやかれていたようで、次は「ゴーホーム」なんかが出されるのでしょうかね。我が家は、今週からようやく小学生の長男が夏休みに入ります。コロナ禍で思うように遊びにいけないのに、なぜか明るい。理由を聞くと、「1学期は通知表がなかったから」と。ズッコケながらも、「ゴーホームワーク」を指示!(和)
鍼灸系大学で感染者発生 オープンキャンパス中止も
鍼灸系大学で感染者発生 オープンキャンパス中止も
2020.08.05
7月中旬から、鍼灸系大学で新型コロナウイルス感染者の発生が続いている。
森ノ宮医療大学では、7月17日に学生1名のPCR検査陽性が判明。また、18日には、この学生と関わりのない別の学生の罹患(アルバイト先で発生したクラスター内での感染)も判明した。同大学はこれを受け、学生の立ち入りがあった棟の閉鎖、26日までの学生の登校禁止、当該学生と接触が疑われる学生・教員の自宅待機などの対策を講じた。また、感染者との濃厚接触者にあたる学生のPCR検査も行われ、いずれも陰性だったという。
明治国際医療大学でも7月31日、やはり学生1名のPCR検査陽性が判明。週明けの8月3日から7日までを休校とし、保健所と連携・協力しながら対応の上、感染予防の啓発と全学的な感染防止対策を講じていくとしている。
両校とも、感染者の発生を受け、一部日程で入試説明会やオープンキャンパスの中止を決定しており、学生の進路選択への影響も懸念される。
市立砺波総合病院、鍼灸師の卒後臨床研修として職員募集
市立砺波総合病院、鍼灸師の卒後臨床研修として職員募集
2020.08.03
東洋医学科を擁し、チーム医療を推し進めている富山県の市立砺波総合病院が、鍼灸師の卒後臨床研修として職員を募集している。
募集期間は10月22日までで、採用試験は11月5日に行われる。受験資格は研修開始時に鍼灸師免許を取得見込み、もしくは採用試験日の時点で鍼灸師免許取得3年以内の者。研修期間は令和3年4月1日から令和6年3月末日までの3年間で、給与も支給される。
砺波総合病院『令和2年度卒後臨床研修鍼灸師 採用試験案内』
東京有明医療大学、腰痛への鍼の研究で腰痛患者を募集
東京有明医療大学、腰痛への鍼の研究で腰痛患者を募集
2020.07.31
東京有明医療大学(東京都江東区)では現在、腰痛に対する鍼の臨床研究を行っており、研究に参加する腰痛患者を募っている。
参加条件は、20~60歳で明らかな原因の無い「非特異的腰痛」の患者、骨に異常の無いこと、手足に痺れが無いことなど。費用は無料で、同大学付属鍼灸センターで実施する。
東京有明医療大学『腰痛に対する鍼の臨床研究へのご協力のお願い』
奈良県橿原市「過誤調整」裁判 控訴審始まる
奈良県橿原市「過誤調整」裁判 控訴審始まる
2020.07.30
奈良県橿原市における、柔整療養費に係る国民健康保険申請書の「過誤調整」をめぐる裁判で、大阪高裁において控訴審が始まった。3月12日に下された奈良地裁判決は被告・橿原市に未払い療養費の支払いを求めたものだったが、市がこれを不服として控訴していた。
本日、7月30日、1回目の口頭弁論があった。10月22日に判決が言い渡される予定。
接骨医学会、新会長に安田氏
接骨医学会、新会長に安田氏
2020.07.29
一般社団法人日本柔道整復接骨医学会(会員数4,732名)の新会長に、安田秀喜氏(帝京平成大学健康医療スポーツ学部長)が就任した。7月の同会理事会で選出され、前会長・櫻井康司氏(学校法人花田学園理事長)の後任。
副会長について、坂本歩氏、紙谷武氏がそれぞれ新たに選ばれた。
滋賀の柔整学校でクラスター発生
滋賀の柔整学校でクラスター発生
2020.07.27
滋賀県甲賀市のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(学校法人ルネス学園)において、新型コロナウイルスの集団感染が発生した。柔整専門学校における、新型コロナウイルスのクラスター発生が確認されたのは初めて。
同校によれば、7月21日にスポーツ健康科の学生1名の感染を確認。濃厚接触が疑われる野球部の学生、教職員にPCR検査を行ったところ、22日、新たに10名の感染が分かり、集団感染が判明した。
滋賀県の発表では、7月26日時点で確認された感染者は計17名。ただ、25日以降に新たな感染者は確認されておらず、保健所は「濃厚接触者において陽性者の拡大がみられないことから、本集団感染については収束へ向かいつつある」とみているという。
柔整・施術管理者研修、8月申込み再開
柔整・施術管理者研修、8月申込み再開
2020.07.22
優先度を変更、コロナ救済も
新型コロナウイルスの影響で開催が中断されていた柔整療養費の「施術管理者研修」が、10月から再開されることが決まった。これに伴い、8月7日から受講の予約申請が始まる。厚労省は、中断前に受講への参加が決まっていた柔整師が不利益をこうむらないよう救済策も再開に当たり講じた。 (さらに…)
『医療は国民のために』299 コロナ禍で自治体がリラク大手と手を組んだ!
『医療は国民のために』299 コロナ禍で自治体がリラク大手と手を組んだ!
2020.07.22
7月上旬、横浜市が新型コロナウイルス感染症に対応した医療従事者に向けて、「無償」でリラクゼーションサービスの提供を始めた。この取り組みに、リラクゼーション大手が協力していると知り、少々情けない気持ちになった。
コロナ患者の治療に携わる医療従事者への精神的・肉体的なケアに当たるなら、まさに鍼灸やあん摩・マッサージの施術はうってつけといえる。また横浜市は、「株式会社りらく」が運営する店舗『りらくる』のセラピストを派遣するそうだが、これはあはき業界が忌み嫌う「無資格者」そのものであり、有資格者として医業の一部を提供する立場から健康被害の危険性など含め否定的に捉えてきた経緯もある。
とはいえ、 (さらに…)
柔整外傷EXPO2020 オンラインで400人超に配信 柔整の外傷と未来、語り尽くす
柔整外傷EXPO2020 オンラインで400人超に配信 柔整の外傷と未来、語り尽くす
2020.07.22
ゲレンデで外傷処置1,031件
柔整外傷と柔整師の未来について語り合うイベント「柔整外傷EXPO2020」が6月28日、都内で開かれた。新型コロナウイルスの感染防止のため、会場に参加者を入れず、オンラインによる配信で開催され、柔整師ら220人がリアルタイムで視聴した(後日映像配信した者を含めると400人超)。 (さらに…)
大阪府鍼灸マッサージ師会 第2回生涯研修会 安全ガイドライン、定期的更新を
大阪府鍼灸マッサージ師会 第2回生涯研修会 安全ガイドライン、定期的更新を
2020.07.22
鍼による重篤な有害事象紹介
大阪府鍼灸マッサージ師会(廣野敏明会長)の今年度の第2回生涯研修会が6月28日、同会会館(大阪市阿倍野区)で開催された。
『鍼灸安全対策ガイドライン2020』と題して、森ノ宮医療大学鍼灸情報センター客員講師の古瀬暢達氏が講演。 (さらに…)
連載『先人に学ぶ柔道整復』二十二 吉雄耕牛(後編)
連載『先人に学ぶ柔道整復』二十二 吉雄耕牛(後編)
2020.07.22
耕牛を取り上げてきたシリーズ最終回は、彼の医術(紅毛外科)が接骨術にどれほど影響を与えていたかを見ていきます。
耕牛の「スウィーテン水(梅毒治療薬)」による処方・治療は、「吉雄流紅毛医学」として広まり、楢林鎮山の楢林流と双璧をなすほど、江戸の世で不動のものとなりました。家塾「成秀館」も開き、門弟は600余。その講義の内容は、門弟・野村立栄(美濃高須藩医師)に与えられた『吉雄家学之秘条』の〈十カ条〉からうかがい知ることができます。 (さらに…)
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』143 想定力
連載『織田聡の日本型統合医療“考”』143 想定力
2020.07.22
『木を見て森を見ず』とか『視野が狭い』とか言いますが、問題解決において、物事を観察する範囲が狭いと、適正な判断は到底できません。世の中には絶対というものはないので、あらゆる想定をしながら、その確率を予測しながらベストの方法を決断して進まなければなりません。当然そこにはリスクも伴うので、良い方向の確率だけでなく、失敗した時のリスクや、周りへの影響も勘案しながら決断をしなければなりません。 (さらに…)
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』184 膝関節内側側副靱帯と半月板損傷の観察について
連載『柔道整復と超音波画像観察装置』184 膝関節内側側副靱帯と半月板損傷の観察について
2020.07.22
鈴木 孝行(筋・骨格画像研究会)
20代の男性。柔道の乱取り中、組み合っていた相手に右の大外刈りを掛けられた際、右足のつま先が畳に引っ掛かり、膝関節が捻じれた状態のまま倒れ込んで受傷した。
問診では、右膝関節の内側に疼痛が出現し、運動時痛があり体重をかけて歩けなくなったとのことだった。患部を触診してみると右膝関節の内側関節裂隙に圧痛点が確認でき、運動痛、荷重時痛も強く出現、関節の腫脹などの症状も見受けられた。徒手検査法(外反動揺性テスト、牽引Apley、McMurray、圧迫Apley)は陽性であったが、前十字靱帯損傷時の徒手検査(Lachmann、前方引出しテスト)は陰性だった。異常可動性や弾発性固定などの骨折・脱臼の固有症状はないことから『右膝関節の内側側副靱帯及び内側半月板損傷』と推測し、超音波観察を行った。 (さらに…)
草思社から新刊 「アスリートのための解剖学 トレーニングの効果を最大化する身体の科学」
草思社から新刊 「アスリートのための解剖学 トレーニングの効果を最大化する身体の科学」
2020.07.22
アスリートのための解剖学 トレーニングの効果を最大化する身体の科学
株式会社草思社から新刊『アスリートのための解剖学 トレーニングの効果を最大化する身体の科学』が発行された。著者は筑波大学体育系准教授の大山卞(べん)圭悟氏。四六判352頁。本体価格2,400円。
日本トレーニング指導者協会(JATI)機関誌の連載『GTK現場で使える機能解剖学』に加筆・修正を加えた単行本。砲丸投げで全日本実業団優勝などトップアスリートとして活躍し、日本陸上競技連盟でトレーナーを務め、さらには大学で機能解剖学の専門家として研究に取り組んでいる大山氏が、身体のパーツごとに「運動時の人体の状態」を詳しく解説する。「アスリートが『最適の動き』を作りだすために不可欠な機能解剖学の知見が満載の一冊」。
(さらに…)
Q&A『上田がお答えいたします』 柔整の受領委任は健保組合の判断で契約解除できるの?
Q&A『上田がお答えいたします』 柔整の受領委任は健保組合の判断で契約解除できるの?
2020.07.22
Q.
健保組合が柔整療養費の受領委任取扱いを廃止して償還払いに移行するとの話が出ているそうですが、各都道府県社団の会長との三者協定で成り立っている「協定」があるかぎり、その他の施術者団体との「契約」も、保険者の独自判断で解除できるようには思えませんが……。
A.
健保組合の受領委任に当たっての委任行為の規程を見ると、協定は「本協定の締結を行うに当たっては、甲(地方厚生<支>局長)は健康保険組合連合会会長から受領委任の契約に係る委任を受けること」、個人契約は「本規程に基づく契約の締結を行うに当たっては、地方厚生(支)局長は、健康保険組合連合会会長から受領委任の契約に係る委任を受けること」とあります。 (さらに…)